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神戸香屋
〒650-0011
兵庫県神戸市中央区
下山手通3丁目3-1
TEL.078-325-1400
FAX.078-325-1401
営業時間:11:00~20:00
定休日:水曜

───────────────
バリからの輸入品販売
・無添加石鹸
・お香
・アロマキャンドル
・エッセンシャルオイル
・バリ雑貨全般
───────────────
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スタッフブログ

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おっさんのバリ紀行 vol.8
2012-04-28
超一流ホテル、【ザ・レギャン】でディナーを食べ、満腹の私とAJI、WINATA.
オヤジ社長に勘定を見せず、レシートにサインさせます。
 
「な、なんぼやねん?なんぼ?」
「細かいこと、よろしいがな。早よサインしなはれ」
すでにベロベロのオヤジ、老眼鏡がないのでよく見えません。それでいい。
 
酔っ払いオヤジをホテルの部屋まで連れて行き、あとは放置です。
「マッサージ呼んでくれ!マッサージ」
部屋を出た後、親父のわめき声が聞こえていました。もちろん、無視。
 
ホテルで飲み直し。私の現地携帯電話が鳴ります。
「マッサージ、呼んでくれ、マッサージ」
「マッサージ?まだ言うてんの?早よ寝たら?ホテルでも頼めますやろ」
「あかん、言葉通じへん。わし、マッサージしたいんや!マッサージ呼んでくれ!」
「1時間15万ルピアでっせ。大体2000円ね。わかった?」
「おお、安いやないか!呼んでくれ、2時間」
 
呼んでやりました。知り合いのマッサージ師。腕は確かです。ほんま、確かです。
しかし、おっさん。40前後小太り。見た目、小さいアケボノ…
しかも、本当は1時間6万ルピア。儲けさせてやりましょう。
 
翌朝、一仕事を終えた後午前11時、オヤジ社長を迎えに。
「おいっ、昨日な、おっさんやったで、おっさん。マッサージ」
「ふ~ん、ほんで?女が良かった?なんで?なんかしたかった?女、好きやもんねぇ~」
「いや、全然男でもええけどな。気持ちよかったし」
 
オヤジ、女に関してヘボヘボな所があります。モテたことがないので免疫がありません。
お金に寄ってきているだけの女を見抜くこともできません。
少し前に、北新地の姉ちゃんに300万円を「ガンのお父さんの手術代」、ブルガリの腕時計を「弟の就職祝い」と古典的な手で詐欺られました。腕時計レディース、弟の就職祝い…
詐欺られた理由は、「姉ちゃんが付き合いたいって言ったから」純粋ではありません、アホです。
その姉ちゃん、北新地の前、神戸三宮のクラブにいました。私、知っていました。じじいと不細工な金持ち殺しとして有名でした。
 
オヤジの希望のファクトリーを案内し、オヤジのわかりにくい日本語をちゃんとした日本語に通訳し、AJIがインドネシア語で伝えます。
一通り、オヤジの希望をかなえ、再びホテルに放置します。まだ、夕方4時。
「晩飯、何おごってくれる?わし、中華がええなあ」
「一人で食ったら?俺はまだ仕事。何時になるかわかりませんわ」
「おごってくれへんのか?おごってくれや」
「日本語、あと20種類くらい覚えたら、おごりますわ」
ほんま、いちいちしゃべることが癇に障ってきました。
 
その後、私の仕事が終えたのが夜7時。一応、オヤジに電話してあげます。
「部屋におられないようです。ルームキーは預かっていないのでホテル内にはおられるはずです」
放っておきましょう。外国慣れはしているので大丈夫でしょう。なんでも「ジャストア~」から始まる10種類程度の単語を並べた英語も駆使しますし。
 
完全放置を決定、AJI、WINATAと共に行きつけのイタリアンからカラオケへ。
もちろん、携帯電話の電源はOFF
 
オヤジの言動を省略しているので私が冷酷に感じるかもしれません。
しかし、私は周りに「よくあの社長の相手できるなあ、お金なしで」と言われています。
 
おっさんのバリ紀行 vol.7
2012-04-22
変なオヤジとバリに行ったこともありました。
途中から我慢できずにしっかり懲らしめてやったのですが、そのオヤジのマイナスオーラでしょうか?
帰路、とっても疲れる出来事に遭遇しました。
 
2003年頃のこと、大阪の年商250億円くらいある、とある結構な会社の社長がバリ家具に興味を持ち、元々の知り合いである私に「バリに連れて行ってくれ」と言ってきました。
 
私、こんなオヤジ、知り合いたくて知り合ったわけではありません。紹介されただけです。仕事の接点もありません。それなのになぜか、なつかれていました。
だから、いくらお金持ちでも遠慮した物言いはしたことがありません。どちらかと言うとボロカスです。
 
その社長、あまりクセのいいオヤジではありません。
第一に、日本語が通じにくい、第二に、中学生並みの会話をする、第三に、歳のせいでしょうか、酔うと同じ話を延々と繰り返します。
 
オヤジ社長、お金はあります。
したがって、一緒に飲んでいるのはお金に群がっている奴ら、そのオヤジ社長の、延々と同じ話を繰り返す、中学生並みの、日本語が不自由な話に、「社長~、最高ですわ~」とか「わかります、社長!お気持ち、察します」とかぬかしやがる輩ばかりです。私、同席した時は、遠慮なく双方の仲を変な感じに持って行ってやりました。
 
そんなオヤジとバリに行く羽目に…
「チケット、どうしますの?俺は、今回JALのマイルで行きますよ」
「わしか。わしは、アメックスで取るわ。ホテル、どこ泊まるんや?」
「俺はいつもの所です。オヤジさんは?」
「わしか。わしはアメックスで取るわ」
オヤジ、アメックスのセンチュリオンという黒~いカード持ってました。自慢か!
 
気乗りがしないまま、関空へ。
オヤジ、いつも会社就業中か、会社帰りにそのまま会うことばかりだったので、普段着を始めて拝見。
ラルフローレンのジャケット&ポロシャツをこんなに不細工に着こなす人間、初めて見ました。
ズボンは、しっかり折り目の付いた紺色のスラックス。裾上げしすぎてしっかり不細工です、アルマーニ…
足元の革靴、靴のヒラキで買ったのかと思ったら、フェラガモだったり。
まあ、金がありゃええっちゅうもん、ちゃいまんな。
 
JAL…私、仕事です。贅沢しません。もちろん、エコノミー。
オヤジ、ビジネス… 正直、落ちてもいいと思いましたね、このオヤジ、死ぬなら。
 
まあ、エコノミーとビジネスはカーテンで区切られています。
7時間も近所で分かりにくい日本語の、中学生レベルの、同じ話、繰り返されたらかないません。
安心です。
 
テイクオフからかれこれ2時間30分食事のサービスも終わろうとしたその時、
「おー、シャンパン飲んでるか、シャンパン。JALのシャンパン、うまいで~」
すでにベロベロオヤジ参上…
「あ~あ、来た… シャンパン?エコノミーにないの知って嫌味か!」
「おー、シャンパン飲んでないんか、シャンパン。うまいのに~」
日本語、こんなもんです、オヤジ。ボキャブラリー、保育園児に劣ります。
「うまいうまい言うんやったら、持ってきてくださいや!持ってきて、うまいから飲んでみ?くらい言うてみい!」
「怒ってんの?持ってきたろか?持ってきたろか~」
「早よ行け!」
 
持ってこれるはず、ありません。ビジネスクラスだけのサービスです。
ん?持ってきました!オヤジ、CAさんに「面倒くさいからボトル置いといて」って言ったらしいです。
アホです。まあ、アホに免じて頂いてやります。
しかし、横に座って一緒に飲もうとします。
「CAさん、CAさん!この酔っぱらった人、自分の席に帰ってもらって。迷惑です」
お帰り頂きました。
 
オヤジを払い、シャンパンを頂き、買ってあった柿の種でゆっくりフライト。
デンパサールまで快適な旅をすごした私、たまにはオヤジも使えます。
 
デンパサール到着、税関でオヤジ、キャラメルを職員に渡しています。
「おみやげ、おみやげ言うから、しゃあなしにやったんや」
当時、税関職員が日本人に「おみやげ、おみやげ」と言って、1000円ほど巻き上げることが横行していました。1000円出さないと入国に非常に時間をかけたり嫌がらせをします。
しかし、オヤジ、持っていたキャラメルで済ましました。アホなのか、かしこいのか…
ちなみに今はありません。問題視され、現在はアライバルビザと言う名目で堂々と徴収しています。
 
オヤジはアメックスで予約した、【ザ・レギャン】という超一流ホテル。
私は定宿の1泊3000円の【PARUDANA DADI】…
 
オヤジ、ザ・レギャンの迎えの車に乗り込もうとした時、
「おー、一緒に行こうや。俺、バリはリッツカールトンしか知らんねん。一緒にレギャン、行こうや~」
「何言うてますの?ガキやあるまいし。レギャンでっせ、心配あるかいな」
「ええやんけ~、晩飯、レギャンでおごるから。ええやろ~」
 
断りません。レギャンで晩飯。なぜ、断るでしょう。行って差し上げます。
ただ、晩飯、とことんいってやります。AJIもWINATAもいます。インドネシア人、未知の世界です。
 
【ザ・レギャン】、素晴らしいホテルです。
70部屋弱、全室スイート。ツアー以外は安い部屋で1泊450ドル。
 
さあ、晩飯。レギャンのプールサイドにあるメインレストランへ。
スミニャックビーチを望み、灯りはかがり火、テーブルデコレーションはキャンドルの灯りのみ。
周り、オーストラリアを始め、ヨーロッパ他の余裕のありそうなカップルばかり。
 
おっさん御一行、場違い丸出し。特にオヤジ社長のファッション。
着替えてから一段とセンスが光ります。
ピチピチの白ポロシャツ(アルマーニ・乳首うつりまくり)、皮の短パン(アルマーニ・異様に短い)、白の靴下、黒の革靴… 身長168cm体重90㎏(推定)の身体。
まあ、おごらせるだけですので、良しとしましょう。外国ですし。
 
「AJI,WINATA、好きなもの、頼め!え~と、俺は和牛のステーキ、シーザーサラダ、ロブスターのマヨネーズ焼き」
「お前、よう食うなあ… わしも同じもの」
AJIはイスラムですので私と同じもの、WINATAはヒンドゥーですので肉をポークに。
 
オヤジ、シャンパン(スパークリング)好きです。
オーストラリアのスパークリングを1本、頼みました。もちろん、私もビールのようにいってやりました。
 
酔ったオヤジのマイナストークには耳を貸さず、AJIたちと仕事の打ち合わせをしながら、一流ホテルで、しかもバリで和牛ステーキを堪能。日本の倍ほどします。
スパークリングは2本、生ビール3杯ほど頂いて、おあいそは約60,000円。
 
払わせてあげますね、オヤジ。
明日、明後日、嫌やけど相手する私への謝礼として。
 
AJI,WINATA、うまかったやろ!高いもんはうまいやろ!
 
 
おっさんのバリ紀行 vol.6
2012-04-19
バニュワギでインドネシアの奥深さを嫌っていうほど頂いた、おっさん御一行。
現在午後7時前、早くバリに戻りたい一心です。
 
とにかくバニュワギを離れたい、ベッドで寝たい、梅ちゃんが死にそうの三重苦を抱え、沈没フェリーに乗り込みます。
行きで慣れたのか、少し心に余裕があります。
フェリー内部をタオルで鼻、口を押えながら散策してみます。
 
「んっ?なんや?日本カーフェリー?」
船内にあるロゴマーク、【日本カーフェリー 川崎⇔木更津】
東京湾を横断するフェリーの払い下げ… 古っ
男女7人秋物語でさんまちゃんが乗っていたフェリーです。これも古っ
しかも、搭載重量・人員とも大幅にオーバー… こりゃあかん
 
もう二度と乗るまいと誓い、ドキドキの2時間強を過ごします。
対岸のバリ島、ギリマヌクに到着、さあ、目指せデンパサール!
 
「た、高橋さん…、腹、腹が減って… 喉もカラカラです」
梅ちゃん、バリに戻って安心したのか、少し元気になりました。
確かに昼食からかれこれ10時間経っていました。
 
しかし、バリとはいえ、ど田舎の地道を走っています。午後11時、空いているレストランなんかあるのでしょうか
「梅、クタまで耐えろや。後、2時間くらいやで」
「え~、コンビニでいいんですけど… 耐えれません」
「コンビニ?何?コンビニ?それ、なんのこと?」
今でこそ、バリ島内いたるところに、サークルKや地元コンビニがありますが、当時はコンビニ、クタの中心街以外ありませんでした。
 
AJIの生まれ育ちは実はギリマヌク。デンパサールまでの道中何があるかは熟知しています。
「もう少し行けば、パダン料理屋があるよ。たぶん、高橋さんでも大丈夫なお店」
「行きましょう、ねっ、行きましょう」
私は嫌でした…しかし、梅の熱望にこたえざるを得ない状況でした。
 
走ること15分ここはタバナン、ありました、パダン料理屋… 見た目はそんなに汚くありません。
パダン料理、スマトラ島の料理で日本でいえば小皿が勝手に出てくる一膳飯屋。
数々のおかずが小皿で出てきて、いるものだけを食します。その分のお金を払うのです。
 
「うわ~うまそう!いいですね~」
梅ちゃん、テンションMAX普段ならいらないでしょう、この料理。決してうまそうには見えません。
しかし、昨日、今日の経験が梅ちゃんのうまそうメーターのレベルをタイの山岳民族並みに引き下げていました。
 
ご飯は手で食べます。手を洗う用のフィンガーボールとライムが付いてきます。
出てきました、おかず。
すべて十分に火を通しているので、食中毒の心配は50%程度でしょうか
牛肉料理が6種類、野菜料理が4種類、タマゴ料理が2種類、鶏肉料理が3種類。
 
「うまいっすよ、高橋さん。このビーフジャーキーみたいな肉。野菜もうまいわ~」
食べ倒している梅ちゃん、私は少しだけ、心持だけ冷えたビールで十分。ビンタンです。
ハエ、もちろんいます。あっハエがタマゴに。うわっ、交尾を始めました。
 
「あー、やっと落ち着きました。おっ、このタマゴ、カレー煮じゃないですか」
「あっ、梅、あ、あんなあ…」
梅ちゃん、パクリ。タマゴをパクリ。食べました。
梅ちゃん、交尾見ていませんでした。残念です
「うま~、カレー煮、うま~」うん、うまいやろ。よかったな、梅。
 
デンパサール、クタのホテルに着いたのは午前2時、予約は取っています。
普通のホテルです。決してきれいではありませんが。ツイン1部屋2名まで、一泊30万ルピア(約¥4000)。
チェックインです。バニュワギと違い、フロント係、起きています。
 
「さあ、寝ようぜ、梅。チェックイン、チェックイン。うっ!うぇっ!ぐっ」
結界です。カウンターまで3m、ロビーに近づけません。結界が張られています。
「うわっ!なんや?この匂い?うぇっ」梅ちゃんも近づけません。
「私、チェックインしてくるよ」AJI、平気です。カウンターで手続を終えます。
 
結界… フロント係のワキガ。目に来るほどの香ばしさ。昨日からかれこれ何回ワキガに悩まされたか。
その中でも最強の人間がまさかバリ島、それも中心街のクタに!
街中でオランウータンと遭遇した気分です。
 
しかし、インドネシア人は平気ですな。生活臭の一部なんでしょうね。
私は、いい香りが好きです。だから、「神戸香屋」
 
このホテル、ビールが冷えていました。
すべて、許してやります。
 
 
 
おっさんのバリ紀行 vol.5
2012-04-15
ばあさんの魅力のとりことなりながらも、なんとかビーズを購入、村の有力者に渡しに戻ります。
 
しかし、サンプルが6種類1個ずつしかありません。1、2日で20個のサンプルを作らせるためには、型紙が必要だと言い出しました。
 
「パターンなんか、サンプルを基に作らせろや!」
「そんなん出来る人間居ない。スタンプ屋で作ってきて」
「スタンプ屋?なんじゃ、そりゃ?」
そういえば、街のあちこちに何屋かわからない屋台がありました。道路沿いにポツンと何軒も建っています。
その屋台すべてスタンプ屋、古タイヤを短時間で加工し、スタンプを作成します。
 
とにかく、サンプルを持ってスタンプ屋へ。サンプル通りのスタンプを古タイヤで作ってもらいます。
「オッケー、1つ1時間30分で作るね。1つ20,000ルピア(約260円)」
「6個作ったら9時間やないか!今晩もこの村泊まったら、俺死ぬよ」
「大丈夫、このあたり、まだまだスタンプ屋、あるから」
ということで、6件に分けてオーダーです。
 
なぜスタンプ屋がいっぱいあるかというと、バニュワギ村、印刷屋がありません。ロゴマーク等はすべて簡易のスタンプで賄うからです。しかし、やつら、いい加減ですが手先は器用です。
 
スタンプが出来上がるまで一休みです。車の中で睡眠タイム。
梅ちゃん、苦しそうな顔で寝ています。私も寝ましょう。
 
<バリバリバリ、ブルルゥ~ン、バリバリ… シアパ!アパ・イニ!バギマナ!>
「うるさいのう!なんやねん!」
「もう~、あっ、た、たかはしさん!そ、そと!なんや?なんなんじゃ~」
「な、なんや!何が起こった?」
あまりのうるささに目が覚め、梅ちゃんが外を見ようとした時、窓から車内を覗き込むインドネシア人3人。目が合いました。
その後ろ、なんと単車約200台、人間約300人が集合しています。おっさん御一行の車、取り囲んで…
 
「なんや?これ?」
あっけにとられていると、覗き込んでいたインドネシア人、ドアを開けようとします。
梅ちゃん、必死でガード、しかし、インドネシア人バールを振りかざします。
「あかん、こいつらおかしい!」
「梅、窓ちょっと開けろ。こいつら、何か聞いてみる」
 
少し窓を開け、バールを持ったインドネシア人に、
「なんや!俺ら、日本人や!なんか用か!」もちろんインドネシア語で叫びます。
「*$#&%?|”#’+><」
…わかりません
私、当時インドネシア語、ほんの少し言いたいことが言える程度でした。
ヒアリングなんぞ出来やしません。
 
「高橋さん、腹立ってきました。俺、このままボコボコなんか嫌です。やったろか!」
「梅、とりあえず、俺がこいつしばく。しばいたらバール、取り上げろ。ほんで2、3人バールでやってまえ!」
「オッケーです、でも、生きてられますかね?」
「知らんがな。このままこんな奴らに嬲り殺されるより一人二人しばき倒したろやないか!」
 
正直、ビビッてました。300人です、300人。でも、わけもわからずバールを振り回され、脅されてます。しかも、人相の悪いインドネシア人に。
「日本人、なめんな!おうっ!コラッ!」の精神です。
 
んっ… IとAJIは?いません…あれっ
しかし、探している余裕なんかありません。意を決して、ドアを開け、バールを持ったインドネシア人に、
「オラッ!殺てもたらあ!」バールを捕まえ引きずり倒してやりました。
梅ちゃん、素早い素早い、相手の手首を踏みつけ、バールをもぎ取り上段に構えます。もちろん剣道なんか、かじっていません。
 
その瞬間、IとAJIが大声で叫びながら帰ってきます。必死で走っています。
「たかはしさ~ん、後ろの赤いフラッグ、出して~。赤いフラッグ~、早く!」
「フラッグ?旗?」
車の後部シートの後ろに、赤と青の旗が積んであります。とにかく、言われる通り赤い旗を出しました。
IとAJIが戻り、赤い旗を振り、叫びます。
 
よく見ると、集団の中にも何本か同じ旗印が。 
怒号が歓声に変わり、300人がこぶしを突き上げ、一斉に叫びます。
「ウオーッ!メガワティ!メガワティ!」
全員、離れていきます。
 
私と梅ちゃん、目が点… 夢か??
「ごめんなさい、選挙の集まり、ここであったみたい。ほんと、ごめんなさい」
AJIが泣きそうになって謝ります。
 
民主化以降、初の国民参加型の大統領選挙が迫っていたインドネシア、このバニュワギ村はメガワティという候補の応援一色でした。
集会所に留まっている車、バリナンバーで乗っているのは日本人。興奮したインドネシア人は攻撃の的に感じたみたいです。
IとAJIはトラブル防止の為、対立候補2人の旗印を車に積んでいたみたいです。
 
何はともあれ、助かったみたいです。IとAJIは私たちがあまりにも良く眠っているので、起こさずにスタンプを取りに行っていたのでした。
 
「もう、いや!俺、もう嫌です!帰りましょ、早く!」
梅ちゃん、泣き出しました。すまん!梅!
 
有力者にスタンプを渡しに。
有力者、「お腹、すいたでしょう?」ナマズの天ぷら(インドネシアではよく食べられます)をおもてなし。高級料理です。
しかし、ナマズを飼っている池、最初に見つけていました。ガラスの入っていない窓から見えていました。
子供がトイレ代わりに使っている池… さぞかし美味でございましょう。
 
もう、あかん!我慢の限界じゃ!梅、帰ろう!
2年に一度、沈没するフェリーに乗って。
 
 
 
おっさんのバリ紀行 vol.4
2012-04-10
ジャワ島の東端の村、バニュワギでこましな食堂を探す、おっさん御一行…
「あっ、あった!あの店、きれいね」
「あほか!おっさん、上半身裸でワキボリボリ搔いてるやないか!」
「あっ、あれは?」
「あか~ん!店前のタライの中に魚が腐ったままや」
ありません、私の耐えられそうな店…
 
「た、たかはしさん、は、早く… もう、胃がキューって。い、いたい
梅ちゃん、さっき吐いたばかりなのに腹ヘリ復活です。
「もうええわ。次にあるとこで。我慢する」
 
偶然、佇まいが普通、今までが大変だったからそう見えたのか、普通のレストランを発見。
入ります。中は日本の小汚い食堂並みで、上出来です
問題は食材、しかし、メニューはナシゴレン、ミーゴレン、ミークワ、アヤムゴレン、ナシチャンプルのみ。
かえって安心、私はナシゴレン、梅ちゃんはミーゴレン&ナシゴレン、IとAJIはナシチャンプルを注文。
店主、やせ細ったおばはん、「オランジャパン?(日本人)」と聞いてきたので、「そうだ」と答えると、満面の笑みでラジカセを持ってきました。
美空ひばりです まさか、この僻地で美空ひばりを聞けるとは
梅ちゃん、「愛燦燦」を聞いて涙ぐみます。
「なんで、俺、こんなところでこんな目にあってんねん
順応性のないやつです。
 
うまいのかまずいのかわかりません。食器が危険な香りプンプンで食事を楽しめません。
腹に押し込んだという感じで食事を終え、お支払い。全部で32,000ルピア(約460円)
 
さあ、ビーズの仕入れです。
村の有力者に聞いたパサール(市場)へGO!ありました。
しかし、赤とピンクが足りません。今度はパサールの人間にビーズ屋を教えてもらいます。
「ここを少し行くと川がある。川沿いを200Mくらい行くとビーズショップある。電話しておく」
 
川、ありました。川沿い、車は入れません。細くてガタガタ、水たまりだらけ
水たまりをよけながら、36度の猛暑の中を歩きます。睡眠不足が意識を奪いにやってきます
「ふ~、あっついのう。まだか」
「あっ、おばあさん、手を振ってる。あそこ」
ばあさん、手を振ってます。腰にサロンのみ、10年ほったらかしのバナナの皮のような乳、振り出したまま
 
ばあさんを正視できず、あいさつもそこそこに掘っ建て小屋のような店内へ
トタン屋根から雨漏りがするのでしょう、床のあちこちにバケツ、バケツを避けるように袋入りのビーズが山盛り置かれています
むせ返るような埃っぽさと、蒸し暑さが身体を襲います
店主(ばあさんの長女でしょう)に赤とピンクを2㎏づつ探させ、購入。
汗だくです。変な臭いも申し分なくしています。
 
少し気分が悪くなってきたので急いで支払い、店を出ます。
川のほとりに立って深呼吸、生き返った…と思いきや、
 
川でばあさん、うんこをしていました。...
 
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